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ドラマチックアラスカ
『和心』
 こうして毅然としたバンドの絵が既に決まっているのも珍しく、フラワーカンパニーズの鈴木圭介さんを思わせる青さとガムシャラさゆえのビターな感じを持ったヒジカタナオトのボーカルもまっすぐな日本語を伝え、鋭角的なバンド・アンサンブルを背景に聴き手を惹きつける要素が多々備えている。神戸出身の4ピース、まだまだこれからながら、荒削りな部分も含め、引き算的なサウンドにそれぞれの楽器がよく絡み合っているのが分かり、“シンプルなロックンロールをする”、そういうところがむしろ、この時代では貴重にも思えてくるから不思議だ。楽器を持たずとも音楽を伝えることはでき、情報量の多さを競い合う中での削ぎ落としたような彼らの音は新しくも確かな語彙を備えている気がする。ただ、要所のキメやフレーズなど少しクリシェ的すぎるところから箍が外れていってゆき、彼ら自身の文法を手に入れたときが楽しみだ。
(2013.12.10) (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
 


   
         
 


 
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