(※Strange) gritty human 『downer』
pilot 『存在音』
CZECHO NO REPUBLIC
『ファインデイ』
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せめて、音楽の中にはカラフルで鮮やかな夢を見たい、そんな人たちのロマンがどんどんとMVを膨らませてゆく。かのマイケル・ジャクソンの過剰なまでの製作費ともはや小さいナラティヴと思える「曲単位」を度外視した所作を想い出せば、早いように。このチェコ・ノー・リパブリックはこの10月にメジャー・デビューを果たしたが、スタイリッシュとローファイなMVの幅を行き交う。それは彼らのヴィジュアル・イメージと奏でる音そのままに、鮮やかさと儚さを止揚したまま、どこか寂し気で、それでも、煌びやかなポップネスを届けるように。この曲では、モデルにして紅一点、正式メンバーのタカハシマイのボーカルがフィーチャーされた曲だが、メンバーそれぞれの服が点滅するように切り替わり、目がチカチカするものの、流麗な曲と併せて観ると、不思議と晴れやかな気分になれる。もしも、朝、目が醒めて、窓越しに雨でどんよりしていても、今日の服を決める決定の過程で変わる感情があること、それは男女問わず、大切な時間だと思う。誰もに訪れる良い日(ファインデイ)に、個々なりのお洒落は欠かせない。
(レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
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