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夕焼けアフロ『夕焼けアフロ』
バウンダリー
『声』
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1. 声
2. feeling
3. vague
重い響きがズンズン来る。18歳の女子3人によるバンドの音源だと思ってCDトレイに入れて鳴らし始めた時の重量感溢れるギターサウンド、ズンズン来る。重ければなんでもいいのかというともちろんそんなことはない。だったらディストーションを強めにかけて低音のつまみを全開に回せば良いだけのこと。でもそんなことでカッコよくなるわけがないことはバンドをやったことがない人にだってすぐに判る。重いサウンドを本当の重さにしていくには、鳴らす人の、そして歌う人の魂の重みが絶対的に必要なのだ。魂の重みを持って適切な演奏技術を獲得すれば本物のロックは成立する。と、言葉にすれば実に簡単なのだが、それを実現させているバンドのなんと少ないことか。メディアに登場するような有名バンドたちの中でもそれを実現させているのは本当に少ない。彼女たちがその列に並ぶことができるのかどうかは今後の活動と努力次第なのだろう。バンドは人間関係を維持するのに音楽以外の才能と運が必要なのでサウンドだけで生涯を通じた将来が約束されるなんて甘いことではまったく無いのだが、少なくとも、この音源に収録されている3曲は、今この瞬間に聴いて3曲としてすでに独立した価値として完成しているといって間違いない。まさにロックな1枚と断言できる。
(2016.2.10)
(レビュアー:大島栄二)
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